【映画】クリストファー・ノーラン監督「インセプション」

こんにちは。もひーこです。ネタバレありです。

 

クリストファー・ノーラン監督「インセプション」観ました。5年程前にも1度観ているのですが、ほとんど内容を忘れていたのでとても楽しめました!

 

ターゲットの夢に入り込み、潜在意識へある「アイディア」を埋め込むことによって、ターゲットの行動を変えようと試みるお話です。レオナルド・デカプリオが演じる主人公のコブが潜在意識に問題を抱えているもんだから、ミッションに障害が増えてしまいストーリーはより複雑になっていきます。設定、ストーリー、映像、どれもつくり込まれていて密度の濃い映画でした。

 

私はコブの相棒アーサーが好き。神経質そうだけど、めっちゃ仕事できるやつです。誰も思いつかないような解決方法を考え出して、しかもちゃんと実行できる実務能力の高さ。職場にひとり欲しい人材ですね。執事っぽい外見なので肉体派には見えないのですが、肉弾戦も強くてそのギャップがまた良いです。

 

ラストはどっちにもとれる終わり方です。ミッションに成功してコブは現実世界の家に戻れたのか?それとも夢の世界に囚われてしまったのか?肝心の結末は観客にゆだねられます。これは考え出したらきりがない。でもちょっと考えてみます。

 

ラストの直前、コブが助けにいったサイトーが年老いていたことから、コブは1度夢の3階に戻ってから4階に降りたのか、もしくはサイトーがさらに5階まで落ちてしまったので追いかけたかのどっちかだろうと思いました。(下に降りるほど時間の流れが速いのでね。)さらに状況を考えると、3階も2階も1階も、起きるための装置がもう働いているので、1度3階に戻ってしまうとサイトーを助けられない。だからコブは4階でサイトーを見つけたものの、サイトーがそこでも意識を失った為にさらに深く潜ったのではないかと思うのです。

 

でも、もう起きるための装置は起動しているのです。4階でサイトーを殺してしまえば、サイトーは目が覚めて助かります。なぜわざわざ5階へ潜ったのか…。と考えていくと、きれいにミッションが完了したとは思えないんですよね。コブは現実の可能性にかけるより、100%成功する夢の中での幸せを選んだのでしょうか。「家に帰るためなら手段は選ばない」って言ってましたしね。

 

ワタナベ・ケン演じるサイトーも、凄みがあってかっこよかったです。競合会社の御曹司に会社をつぶさせるため「アイディア」を潜在意識に埋め込む依頼をするなんて、姑息なんですけどね。なんでこの役に日本人をもってきたのかなと思いましたが、強引さや意志の強さも魅力になってるので、あまり突っ込む必要はないか。何か大義があるんだろうなぁと、この依頼に自分の命までかけちゃうサイトーのバックグラウンドも気になるところです。