【読書】リトル教授の心理学講座①

ブライアン・R・リトル「ハーバードの心理学講義」
1章「あなたを閉じ込めている檻」を読んでの感想です。

評価基準で世界を解釈している

まずは、自分が物事を解釈するときに使っているメガネについて理解してみます。パーソナル心理学では、私たちは独自の評価基準をもって、他者や自分を解釈し世界を理解しているとされます。この評価基準が偏ってしまうと、考えが凝り固まって行き詰まってしまうのです。


リトル教授は問います。
「あなたは、自分のことを、どんな人間だと思っていますか?あなたが自分を『自分』だと認識している根拠は何なのでしょう?」


しょっぱなから泥沼にはまりそうな質問がきましたね。自己嫌悪にならない範囲で、もひーこの正確についてさらりと箇条書きしてみます。


・基本は淡々としている
・楽しむことが苦手な真面目ちゃん
・ひとりで静かにしている時間が好き
・何しゃべればいいの?自己表現が苦手
・仕事を抱え込みがちな長女気質
・手の届かない巨悪に憤りを感じる
・突発的な発揮される行動力
・モノとも人とも長く付き合う


ここから、私が用いている評価基準は何か、考えてみます。1度本をとおしで読んでいるので、多少はバラけた気がします。


・陽気か、クールか
・状況を楽しんでいるか、いないか
・真面目か、不真面目か
・賑やかな場が好きか、静かな場が好きか
・自己表現をするか、しないか
・責任感があるか、ないか
・正義感があるか、ないか
・行動力があるか、ないか
・変化か、安定か


いやぁ、書き出してみると、情緒的な基準が少ないことがわかりました。
リトル教授は、評価基準のレパートリーが少ないと、世界を解釈する自由度が低いために、環境の変化に対処できず不安を感じやすいと言います。私のレパートリーは、偏ってる気がするなぁ...。

評価基準を否定されたときに出現する敵意

さて、『敵意』についての記述があります。リトル教授によると、敵意は「自分を否定されたときに起こる反応」と表現することができるそうです。


私が休職した原因のひとつでもあるのですが、モラハラ全快で続々と部下をメンタル不調にさせている上司がいます。彼は、部下に対しての敵意が凄まじい。なぜ営業マンをデスクワークに縛り付けようとするのか?なぜ部下に無理難題をふっかけて一切フォローをしないのか?私は彼を自己愛性パーソナリティ障害ではないかとふんでいますが、リトル教授の理論でも彼の行動を説明できそうです。


つまり、モラハラ全快の上司は、柱になる評価基準がひとつしかなさそうなのです。それは、「仕事ができるか、できないか」という評価基準。しかも彼にとって「仕事ができる」とは、「専門部隊に頼らずあらゆる業務をひとりで完璧にこなす能力がある」ということ。そんなスーパーマンおるかーいという話ですが、上司自身はやってのけてしまう人なのです。だから、できない人をみると自分の価値観を否定されたように感じて、敵意むき出しでいじめてしまうのではないでしょうか。ただ単に、ひとつの評価基準の下、「完璧な仕事ができないダメな部下」と切り捨てているだけかもしれませんが...。


私が勝手に推測しているので、本当のところはわかりません。もっと人間的な評価基準もお持ちかもしれません。でも仮に、推測の通りの評価基準だけをもっているのだとしたら...なんて偏狭な世界で生きているんだろうと、そら恐ろしくなってしまいます。


その状況は私も陥ってしまうかもしれないし、傾向があるな...と感じます。例えば、「大企業の正社員」という評価基準が強すぎるために、「心身が健康である」という評価基準を見落として、休職に至ってしまいました。


失礼な話ですが、あんな人にならないよう私は上司を反面教師にしようと思います。人を傷つける前に、柱となる評価基準をたくさん持って他者を解釈していきたいです。多様な評価基準を持つことで自分の幸福度も上がるみたいですしね。

私が持った方が良さそうな評価基準

思いつくままのメモです。

・笑えるか、つまらないか
・足るを知っているか、不満げか
・外見を整えているか、無頓着か
・穏やかさがあるか、ないか
・愛情深いか、無関心か
・今にいるか、過去未来にとらわれているか
・オープンか、閉じているか
・主観的か、客観的か